オオクワガタ採集!素人・初心者でも!南会津 灯火採集のススメ

2020年1月23日




オオクワガタ、採ってみたいですよね!
日本最大のクワガタを自分の手で採集して、累代(産卵させて世代を重ねていくこと)してみたい!という方は多いのではないでしょうか?

きっかけは様々と思いますが、カブトムシやクワガタにはまり出すと必ず通る道がオオクワガタです。
飼育品ならショップやオークションで簡単に手に入る時代ですが、天然もの(ワイルド)は非常に採集困難とされています。
そもそもオオクワガタは絶滅危惧種です。
個体数が非常に少ないです。

そもそも採集してOKなのかな?初心者に採集できるのかな?

と思っていませんか?

大丈夫です、全く問題ありません!

大人でも子供でも、家族連れでも安全に、誰にでもできますよ!

まったくの素人である我が家でも、2019年夏に2回採集に行き、2回とも野生のオオクワガタ メスを採集できています!
証拠にその時のブログ記事を載せておきます。

もちろん運の要素もあります。
はっきり言って、運は良かったと思います。

しかし運の問題はさておき、素人・初心者がいきなりオオクワガタ採集できる方法は、今回ご紹介するこれしかないと思います。
他の方法は素人には無理ゲーです。

本記事を読んで、今年の夏は是非オオクワガタを捕まえてください!




オオクワガタってどんなクワガタ?採集していいの?

オオクワガタは日本最大のクワガタと言われています。オスは野外最大で75mmほど(飼育品は90mmオーバー)、メスは野外最大48mmほど(同60mm)です。

採集は非常に困難とされています。
というのも、環境省が発表している昆虫類レッドリスト、日本における絶滅が危惧される昆虫リストによると「絶滅危惧II類」です。

絶滅危惧II類: 絶滅の危険が増大している種

その上のランクとなると

絶滅危惧IB類:近い将来における野生での絶滅の危険性が高いもの

となります。

どうですか、絶滅にかなり近づいていると思いませんか?

こんなクワガタを採集するなんて、本当に難しいことだと思います。(普通にやれば。。。)

幸いなことに、絶滅危惧II類ですが採集自体は(まだ)禁じられていません。
基本的には採集可能ですが、自治体によって禁じられている採集方法もあります。
例えば福島県只見町では灯火採集は全面禁止です。福島県南会津町では「許可を得ていない」「1000Wを超える」灯火での採集も禁止されています。

また、このような状態ですからいつ何時、採集全面禁止になってもおかしくないです。
マナーを守り、必要以上の採集は絶対に避けなければいけません。

我々の子や孫が引き続きオオクワガタ採集できるよう、資源を守りながら採集しましょうね。

一般的なオオクワガタ採集方法とは?

カブトムシや普通種のクワガタでも採集方法は何通りかありますよね。
オオクワガタも同じです。初心者・素人にできるかは別問題ですが、一般的に言われている方法は下記の4つでしょう。

樹液採集: 樹液が出ている夏に、台場クヌギがあるオオクワガタ産地にて、樹洞に潜むオオクワガタを細い棒などを用いて掻き出す方法。多くの場合オオクワガタは高所におり、木登りやハシゴが必須。ケガの危険もあります。(ハシゴから落ちて骨折という話もちらほら)
家族連れや素人には絶望的な方法ですね。

②材割採集: オオクワガタの産卵が終わった秋以降に、幼虫がいるであろう朽ち木を割って幼虫や新成虫を採集する方法。①と同じくオオクワガタの生息地を知らないと幼虫がいる材にはたどり着けない。
これも素人には絶望的。

③街灯採集: クワガタが飛ぶ夏にオオクワガタ産地にて、昆虫が光に集まる性質を利用し、街灯の下に集まるクワガタを丹念に見て回り採集する方法。運が良ければ素人でも採集可能だが、どの街灯でも採れるわけではない。ポイントを見つける嗅覚、通い詰める財力、時間、体力が必要。
結果は出ませんでしたが、我が家でも2回トライしました。普通種はたくさん採れました!

④灯火採集: ライトトラップとも言います。 クワガタが飛ぶ夏にオオクワガタ産地にて、 オオクワガタが生息する山にライトを照らし、ライトに向かって飛んできたオオクワガタを採集する方法。灯火採集禁止の地域もあるため、採集ポイントを合法的に探すのが困難。また発電機など道具一式を揃えるのも素人・初心者には難しい。

一般的には難しいことばかりです。

しかし!

④の灯火採集が!灯火セットのレンタルできるとしたら?採集場所、許可取得までセットになっているとしたら?そんな宿があるとしたら?

そうなんです。
クワガタを採集したことがなくても、オオクワガタ採れちゃいます!!!!

灯火採集セットをレンタルできる宿ってどこ?

いきなり本記事のハイライトです。「灯火採集」と「南会津」で検索すればすぐ分かります。
宿の宣伝が目的ではないので、ご自分で検索と申し込みをお願い致します。

採集許可取得と、採集場所の予約までやってもらえますよ!
灯火採集の許可は18:00~23:00です。
夏は18:00では日が落ちていないので、実際は日没から23:00というところですね。

採集に適した日は?

6月から9月までオオクワガタ採集できるようですが、ピークは7月8月でしょう。
採集確率を上げるには7月か8月に行ったほうが良いです。

さらに、新月の日です。月が出ていないほうが良いです。
クワガタ、カブトムシが光に向かって飛んでくるのは、もともと月に向かって飛ぶ習性があるからです。
そうやって生息地域を拡大してきた個体の子孫が今生き残っているからなんでしょうね。

月が出ていると月に向かって飛んでしまい、ライトには向かってきません。
なかなか仕事や学校の兼ね合いで新月の日ピンポイントは難しいですが、なるべく満月の日は避けましょう。
曇りなら満月でもOKですが、それは予約時点では分からないですからね。

月齢カレンダーで調べてみてください。

また、これも難しい方多いと思いますが、ライバルが多い週末よりも平日のほうが良いです
比較的平日のほうが空いていて、同宿の方のライトも少なくなります。
ライトが多ければ、オオクワガタも分散しちゃいますよね。

7月か8月の新月で平日。が最強です。

当日の服装・持ち物は?

服装: 長袖・長ズボン・靴
真夏でも南会津の夜はけっこう寒いです。防寒の意味でも薄着はやめましょう。
そして、虫捕りは真夏でも長袖長ズボン靴、は必須です。サンダルで採集はやめたほうが良いですよ。
灯火採集の場所にマムシなどがいる訳ではないですが、一般的に言って虫取りできる場所はカブトムシ、クワガタだけが生きている世界ではありません。
虫取りに長袖長ズボン靴は習慣としておくと良いと思いますよ。

必須持ち物①: 虫よけスプレー
真夏の雑木林だと携帯蚊取り線香をおすすめしますが、オオクワガタ灯火採集なら虫よけスプレーで十分です。虫取りに行くのに虫除けという矛盾ですが 笑

必須持ち物②: 懐中電灯
ライトトラップなのにさらにライト!?と思う方いるかもしれませんが、手元足元に落ちた虫を探すのに絶対必要です。
時間も日没~23時の長丁場です。スペア電池のあるこのようなタイプがおすすめです。

またお子様の場合は両手が空くヘッドライトが良いでしょう。

その他持ち物:
虫かご、折りたたみいす、レジャーシート、毛布(小さなお子様がいる場合、車の中で寝ると思いますので)、携帯トイレ(トイレありませんから!)、飲み物、おやつ、などですかね。

必須ではないですがおすすめは「温湿度計付き時計」です!

こうして写真を取れば、いつどういう環境でオオクワガタが飛来したか記念になります!
また次回以降の採集コンディションの参考になりますよ。

灯火採集前、明るいうちの準備は?

宿にチェックインし灯火採集場所を教えてもらったら、絶対に明るいうちに下見に行ってください。
そもそも知らない土地の知らない場所です。暗くなる前に行って確認したほうが良いに決まってます。
確認しておくべきポイントは、

・採集場所までのルート
・採集スロット(番号で分かれています。隣の人の敷地との境界線を把握し、不要なトラブルを防止しましょう)
ライト設置場所!照射場所!

一番大事なのはライトをどこに置いて、どこを照らすか、を決めること。
日が落ちたら山の姿も分かりませんので、明るいうちにやっておくほうが良いです。
何が正解なのか?は分かりませんが、我が家が2回連続で採集できた方法は「手前の山、奥の山、両方に当たるようなポイントを狙う」です。

下見中
照射ポイントを見定めましょう

南会津は山々が連なっています。山と山の間から奥の山が見える、ような場所です。
我が家がやったのは山と山の間を狙って、手前も奥も狙えるような場所、角度で照らしました。
結果として採集できましたので、悪くない方法だと思います。

この照射ポイントで無事にオオクワメスをゲットしました

これも色々なやり方があると思います。時間は長いですから、ちょこちょこ変えてみるという手もあると思います。

いずれにしても、日が落ちてからでは狙うべき場所も分かりません。
明るいうちに照らすべきポイント1位、2位、3位くらいは決めておきましょう。
ただし、越境はダメですよ。
自分に割り当てられたスペースの範囲内でお願いします。

オオクワガタが飛来する時間帯は?オス?メス?

いわゆるゴールデンタイム。夜8時~9時台でしょう。
その前後ももちろん可能性としてはあると思いますが、我が家では2回とも8時~9時台でした。
1回目は我が家以外はボウズでしたが、2回目の同宿の方もお話をうかがうと似たような時間に飛来したようです。
よってお子様がいらっしゃる方で、すでにオオクワガタ採集してしまった、という場合は10時に撤収でも良いかもしれませんね。
我が家は子供を車で寝せて時間いっぱい11時まで粘りました。

飛来するのは圧倒的にメスです。
形を見れば一目瞭然、飛びやすいのはメスですよね。

産卵場所を求めて飛びまくった結果、種として生き残ってきたのでしょう。
我が家は2回ともメスでしたので、次回はオスを採ってみたい!

オスも決して採れないわけではなく、2回目同宿の方はオス採集できていました。

灯火採集中に気を付けること

灯火採集が始まったらやるべきこと。
とにかく歩き回って、地面を照らして探す。です。

クワガタ捜索中

ライトトラップが照らす場所だけにクワガタは落ちる訳ではありません。
写真の通り、暗い場所に着地しているかも。
我が家は2回ともオオクワガタはライトの前に落ちましたが、他の種は暗いところに着地したり、移動していたりしました。

2回目の採集時は着地音で飛来に気付きましたが、必ず音がするわけでもないです。
灯火採集場所は道路のそばだったりしますので、車が通れば着地音も消えます。

また、草むらに着地しているかもしれません。オオクワガタは非常に臆病です。すぐに隠れます。
葉っぱの裏にでも隠れられたら探し出すの困難ですよね。

とにかく、自分の敷地内はくまなく探し回ってください!
(越境しないようにご注意くださいね)


オオクワガタ以外もたくさん飛来します。
もちろん日によって普通種さえ来ない日もありますが、灯火採集できる日なら普通種ゼロはあまりないでしょう。
場合により飼いきれないほど来てしまいます。

飼える分だけ持ち帰り、飼えない分は逃がしましょう。
一晩付き合ってもらって翌朝逃がすでも良し、です。
2回目の同宿の方では、3桁は採れてそうな方もいました。

もし採れなかったら。。。

我が家は本当に運よく、2回連続で採れました。(ライトの照らし方も良かったんだと思いますが)

しかし同宿の方に聞いたら「今回3回目だけど3連続ボウズ」「6回目で初めて採れました」という方も。
自然が相手ですので運にも左右されるところはあると思います。

また、我が家は2回とも2泊して、1日は灯火採集、1日は街灯採集としました。
もちろん財力があれば連続して灯火採集もアリでしょう。

街灯採集でも普通種はたくさん採れます!
オオクワガタを狙いつつ、都会在住の方は特に、なかなか出会えない普通種のクワガタ、カブトムシを堪能してください。

ご参考までに街灯採集の普通種採集記録です。


残念ながら我が家は街灯ではオオクワガタ採れていません。
多くのライバルが行きかっているので間違いなく街灯でも取れるエリアです。
我が家は行ったのは週末だったこともあり、ライバルは多かったですね。

けっこうオオクワガタハンターは気さくな人が多いようで、子連れということもあり「どうですか?採れました?クワガタあげましょうか?」と話かけられます。
もちろんオオクワガタはくれません 笑

最後に!

いかがでしたでしょうか?
これだったら、簡単に天然オオクワガタが採れると思いませんか?

今年の夏は是非、南会津でオオクワガタをゲットしてください!

オオクワガタの生態や、絶滅危惧種になってしまった背景に興味があれば、下記の本がオススメです。
全てのオオクワガタハンター必読と言っても過言ではないでしょう。

母親目線でのオオクワガタ採集注意点

こちらの記事を是非ご参照ください。